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<title>監獄街</title>
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<description>18禁オリジナルボーイズラブ小説。</description>
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<title>第六話</title>
<description> 朝食はスクランブルエッグとベーコンにパンケーキだった。一人ぽつんと席に着いたユナの元へジェフがチョコレートミルクを持ってきてくれた。テーブルに置かれるジェフのトレーにはシリアルと牛乳とリンゴとオレンジジュース、そしてチョコレートミルク。ワッフルを焼くアリーはまだ戻って来ていない。置かれているワッフルを作る機械にワッフルになる元を流し込むだけの簡単さ。それを面倒臭いと言いながらも焼きあがるのをじっと
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<![CDATA[ 朝食はスクランブルエッグとベーコンにパンケーキだった。<br />一人ぽつんと席に着いたユナの元へジェフがチョコレートミルクを持ってきてくれた。<br />テーブルに置かれるジェフのトレーにはシリアルと牛乳とリンゴとオレンジジュース、そしてチョコレートミルク。<br />ワッフルを焼くアリーはまだ戻って来ていない。<br />置かれているワッフルを作る機械にワッフルになる元を流し込むだけの簡単さ。<br />それを面倒臭いと言いながらも焼きあがるのをじっと待つアリーをちらと見、ジェフはくすりと笑った。<br />トレーからチョコレートミルクだけを手にする。<br />「はい。」<br />チョコレートミルクがユナのトレーに置かれた。<br />ユナは眼球すら動かさずに黙々とパンケーキをナイフでむしっては口に運ぶ。<br />何も付けていないパンケーキ。<br />「シロップとジャム持ってこようか。」<br />ジェフの問い掛けにユナは首を振った。<br />何もないのが一番好きだとユナは心内に思った。<br />そんなユナの考えをジェフは分かるはずもなく遠慮しなくても良いと言ったがユナは再度首を振って断った。<br />ジェフは目をぱちくりとさせ椅子を引くと腰を下ろし牛乳が入っているコップを傾けシリアルに注いだ。<br />軽いすかすかのシリアルが牛乳に浮く。<br />スプーンで掻き混ぜてジェフは大きく欠伸をした。<br />「昨日馬鹿みたいに眠ってたけど。」<br />声に首を後にそらすとアリーが気だるげに見下ろしていた。<br />やたら水を入れたコップの多いトレーを置きアリーはジェフの隣に座った。<br />茶色い冷凍食品のハンバーグのようなウインナーとスクランブルエッグと分厚いビスケットが二つ、半分に切られたグレープフルーツ、大量の水。<br />まじまじと見てくるジェフから顔を逸らしてアリーはお湯だと言った。<br />ユナがチョコレートミルクを口にする。<br />とろける甘さが口の中に広がったと同時にジェフの雑音に近いおしゃべりが始まりアリーがうんざりとナイフを手にする。<br />ジェフが普段よりも饒舌になるのはB棟のヘルズエンジェルスのリーダー格がこちらを粘つく視線で威圧しようと睨んでくるからだ。<br />平然と朝食を取るアリーとユナに内心呆れつつも凄いと思ってしまった。<br />特にアリーは昨日の今日で当事者だ。<br />ジェフはシリアルを救う手を止める。<br />「喧嘩になったらどうしようとか思わないわけ。」<br />「喧嘩って何。」<br />グレープフルーツの実にナイフを入れスプーンですくい易くしていたアリーがきょとんとした顔をジェフに向けた。<br />熱々のワッフルが目に入った。<br />ジェフは目を大きく見開いて数度瞬きをする。<br />「いや、ヘルズエンジェルスとさ、喧嘩になったら困るのはアリーじゃん。リーダー格の奴独房から戻って来てるしさ。絶対仕返しされるって。」<br />アリーは欠伸を噛み殺しジェフから視線を逸らした。<br />ヘルズエンジェルスのメンバーが集まるテーブルには猥談の花が咲いている。<br />「仕返ししたいならすれば良い。闇討ちしたって勝てやしない。」<br />ジェフから皿へと視線を移しアリーはウインナーにナイフを入れた。<br />正方形に切られていくウインナー。<br />「勝てないって自信家だねぇ。」<br />肩をすくめ皮肉たっぷりにジェフは言い放った。<br />アリーの視線がジェフへと一瞬突き刺さった。<br />手元のフォークはビスケットを突き刺しホワイトソースに浸している。<br />「百十七戦百十七勝無敗だからな。」<br />皮肉を真面目に返されジェフは呆れて溜息を吐いた。<br />一対一なら百選練磨でも複数でしかも鉄パイプなんて持ってこられたら負けるだろうにと。<br />再び溜息を吐いた時ユナの口が開いた。<br />「図書館に行きたい。ネイチャーをまだ確かめていないんだ。」<br />「じゃあ飯食い終わったら行く？その前にシャワーと洗濯はどうするってか水道管先に言わなきゃ。いつまで経ってもあのままだと流石にまずいだろ。」<br />はっと目を開きジェフはユナへと視線を滑らせた。<br />「ネイチャーが良いんだ。眼鏡は耳が痛くてかなわない。」<br />「あー。度があってないんだろ。入所する時に説明とか何もないからなぁ。説明してくれたなら度の合った眼鏡だって用意出来たんだろうけど。外にいる友達とかに頼んで持って来てもらったら？眼鏡は必要だろうから大丈夫だよ。」<br />ユナはぼんやりとした目をぎょろりとジェフに向け静かに首を左右に振った。<br />柔らかな髪が首筋を滑った。<br />「コンタクトが良かったんだ。」<br />ぼそりと言ったユナにジェフは腕組みをして唸った。<br />コンタクトレンズは禁止されていて視力の悪い囚人は眼鏡が基本だ。<br />何故そうなっているのかは知らないがとにかくもコンタクトレンズを使うのは規則で禁止されている。<br />ユナがどれだけ懇願してもそれは叶わないだろう。<br />また、ジェフにはユナにコンタクトレンズを諦めさせるほどの話術がない。<br />腕組みをして唇を尖らせ考え込むジェフの食事はほとんど進んでおらずシリアルは牛乳を吸いすぎてぶよぶよになっている。<br />ユナはジェフがどうでも良いのか二枚目のパンケーキを食べ終え油でじっくりとあぶられたカリカリのベーコンをナイフで切ろうとしている。<br />ベーコンは二つに割れて皿から飛び出した。<br />「ユナ・セオドア・ケビンスキー。医務室で視力検査をして新しい眼鏡を買えば良い。そのレンズはひび割れていて使えない。」<br />アリーのフォークがユナのひびが入ったレンズを指した。<br />ユナは眼球だけを動かしてアリーを視界に収めぱさぱさのスクランブルエッグをフォークですくった。<br />「セオドアは嫌いなんだ。コンタクトが良かった。」<br />「なら模範囚になって早くここを出て行く事だな。ここを出ればいくらでもコンタクトをつけられる。」<br />そう言ってアリーは小さく切ったウインナーとスクランブルエッグを混ぜた。<br />ごちそうさまといったのはジェフだった。<br />リンゴの芯だけが皿の上に残された。<br />シリアルが入っていた空っぽの皿。<br />最後に席に着いたアリーはユナよりも食べるのが遅い。<br />食べ終わったユナは一人皿を見詰め両手を膝の上に行儀良く置いている。<br />ヘルズエンジェルスの視線を気にしながら口を開こうとしたジェフよりも先にアリーの口が動く。<br />「食べ終わったなら出て行け。一人でゆっくりしたいのにまとわりつかれては疲れる。」<br />「でも。」<br />「あいつらなら大丈夫だろ。プログラムに参加している奴らだっているんだ。刑期を短くしたいって思ってるのは皆一緒だけど。」<br />肘を付き咥えていたフォークをジェフの前で振った。<br />ジェフは眉をひそめちらちらとヘルズエンジェルスのリーダー格の青年へと視線を送り粘液質な短い沈黙の中迷って結局から担ったユナのトレーから皿やコップを自身のそれに重ね彼のトレーも重ねそれを手に席を立った。<br />片手で重たいトレーを持ちぼんやりと座ったままのユナの二の腕を掴み立ち上がらせた。<br />返却口へ持っていき、食堂を出ようとする背中に鋭い視線が何本も刺さり振り返りたくなったが奥歯を食い縛ってジェフはユナを連れ廊下へと出た。<br />廊下は静寂に包まれていた。<br />食堂からはくだらない話し声が二三聞こえてくるだけだ。<br />胸を撫で下ろしジェフはマネキンそのもののユナに微笑んだ。<br />「図書館に行きたいんだっけ。今から連れてってやるよ。」<br />図書館には日本のコミックも置かれている。<br />いつも人で賑っている。<br />とにかく人気のない場所には行きたくなかった。<br />ユナは小さく一度だけ頷いた。<br />そんなユナを見て人形のようだとジェフは思った。<br />まるでかつての自分自身を見ているようでジェフの鼓動は恐怖に色めき立つ。<br />脳裏に押し寄せてくる思い出したくない人影は大きく羽を広げた真っ黒なカラスだ。<br />溜息を吐きジェフは無理な笑顔を作りユナの腕を引っ張った。<br /><br /><span style="color:#ff0000">後半部のUPは後日となります。</span><br /><br /><a href="http://futurelight1.blog112.fc2.com/blog-entry-699.html" title="Back">Back</a><br />Next ]]>
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<dc:subject>Texas Prison</dc:subject>
<dc:date>2009-11-25T20:51:53+09:00</dc:date>
<dc:creator>新月</dc:creator>
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